講演・口頭発表等 - 花井 淑晃
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急性の筋収縮後の線維芽細胞増殖因子受容体発現の変化
花井淑晃、内藤実柚、小笠原理紀、阿藤聡、吉里英雄
日本体力医学会 日本体力医学会
開催年月日: 2020年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:鹿児島
【背景】骨格筋の肥大の調節にはさまざまなサイトカインが関与する報告があるが、線維芽細胞増殖因子(FGF)も関与することを示唆する報告もいくつかなされている。これまで我々のグループでは、ラットの代償性筋肥大モデルを用いて、筋肥大初期にFGFの受容体遺伝子発現が増加することを明らかにしてきた(体力医学会2019)。
【目的】本研究では、経皮の電気刺激による腓腹筋の急性収縮モデルを用い、筋肥大時に観察されたFGF受容体の遺伝子発現の増加に対する筋の収縮活動の貢献の有無について検討をおこなった。
【方法】電気刺激による急性筋活動のサンプルについては小笠原らに提供を受けた(Ogasawara 2014)。11週齢の雄性SDラットの腓腹筋において、経皮電極を介し30V・100Hzの電気刺激を3sec x 10 (7sec rest) を5セット(セット間3min)処置したサンプルを使用した。反対脚をコントロールとし、刺激脚のサンプル採取のタイミングは収縮後0h、および6hの時点であった。
【結果】筋肥大モデルで増加が観察されていたFGFR1およびFGFR4のmRNAの発現レベルにといては、急性の筋活動後に有意な変化は観察されなかった。一方、FGFR2ではわずかに減少していた
【結論】筋肥大時に観察されたFGFRの遺伝子発現の変化にたいして、筋の収縮活動が貢献している可能性は低いと考えられる。 -
ラットの代償性筋肥大における遅筋、速筋での繊維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)のmRNA発現量の変化
清水宏明、花井淑晃、吉里秀雄
日本体力医学会 日本体力医学会
開催年月日: 2019年09月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:茨城
[研究背景・目的]
繊維芽細胞増殖因子(FGF)は、骨格筋肥大及び再生に関与するサイトカインである。FGFの受容体であるFGFRは4種類(1~4)あるが、これまで、骨格筋肥大時のFGFRの発現量の変化についてはあまり検討されていない。本研究ではラットの代償性筋肥大モデルを用いて、筋肥大時の骨格筋におけるFGFR(1~4)のmRNA発現量の経時的変化について検討する。
[実験方法]
10週齢のウイスター系雄性ラットの両足の腓腹筋の腱を切除し、ヒラメ筋と足底筋に4日間、および14日間の代償性筋肥大を誘発した。mRNA発現量の分析にはqRT-PCR法を用い、内部標準であるGAPDHmRNAに対する相対値として評価した。統計は分散分析(ANOVA)及びStudent-Newman Kelus テストを行い、有意水準はp<0.05とした。
[結果・考察]
FGFRのmRNAの発現は、ヒラメ筋と足底筋ともに筋肥大の初期である4日でmRNA発現が増加する傾向にあった。これらのmRNAレベルでの発現の増加が実際の受容体タンパク量の増加につながる変化であれば、FGFに対する感受性の増強を介して筋肥大に貢献している可能性が考えられる。 -
ラット代償性肥大時のインターロイキン受容体遺伝子発現の変化
花井淑晃、小林直哉、吉里秀雄
日本体力医学会 日本体力医学会
開催年月日: 2017年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:松山市
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代償性筋肥大時のGH受容体およびIGF-1受容体の遺伝子発言の調節
花井淑晃、林敦也、本田理恵、間瀬美里、吉里秀雄
第71回日本体力医学会 日本体力医学会
開催年月日: 2016年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:岩手県盛岡市
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代償性筋肥大の初期におけるGH受容体及びIGF-1受容体の変化
林敦也、早田陽紀、鍋野辰悟、吉里秀雄、花井淑晃
日本体力医学会大会 日本体力医学会
開催年月日: 2015年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:和歌山県民文化会館
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ラット下肢骨格筋におけるインスリン様成長因子受容体の発現調節
花井淑晃、小畠一輝、高木裕士、吉里秀雄
第68回日本体力医学会大会 日本体力異学会
開催年月日: 2013年09月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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高酸素ガス曝露による組織酸素分圧上昇のメカニズム 国際会議
樋口寧彦、ゲゲントンラガ、吉村篤司、花井淑晃、吉里秀雄
第68回日本体力医学会
開催年月日: 2013年09月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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高酸素ガス曝露によるラット脳内神経栄養因子の発現変化
ゲゲントラガ、樋口寧彦、吉村篤司、花井淑晃、吉里秀雄
第68回日本体力医学会大会
開催年月日: 2013年09月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(招待・特別)
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マイルドな高酸素ガス曝露によるラット海馬組織酸素分圧の変化とそのメカニズム
樋口寧彦,ゲゲントンラガ,花井淑晃,吉村篤司,吉里秀雄
第67回日本体力医学会大会 日本体力医学会大会
開催年月日: 2012年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:岐阜
【背景】高酸素環境では曝露される酸素濃度や時間の違いによって、脳神経系に様々
な変化が引き起こされるが、そのメカニズムついては不明な点が多い。また、様々な
高酸素環境下にある脳組織酸素分圧の変化を継時的に捉えた報告もほとんど無い。そ
こで今回我々は、高酸素環境下におけるラットの海馬組織酸素分圧の変化およびその
メカニズムについて報告する。
【目的】マイルドな高酸素ガス曝露によって誘導される海馬組織酸素分圧上昇とその
メカニズムに活性酸素が関与しているかについて検討する。
【方法】8週齢のSDラット(雄)を使用し、脳海馬部位に酸素電極が挿入されるようにガ
イドカニューレの留置手術を行った。術後2日、測定チャンバー内にてAir及
び30%O2(N2バランス)ガスを20分間づつ交互に2回還流し、リアルタイムで海馬の組織
酸素分圧を測定した。
【結果】高酸素ガス曝露に対し海馬組織酸素分圧が約120%上昇した。また高酸素ガス
曝露15分前に活性酸素除去剤を投与すると海馬組織酸素分圧の上昇は強く抑制された。
【結論】マイルドな高酸素ガス曝露により海馬組織酸素分圧が上昇することが認めら
れた。この組織酸素分圧の上昇は海馬神経活動の活性化による局所脳血流の上昇に起 -
アディポネクチン受容体の発現と筋収縮特性との関連
松原裕樹,増田佑貴 ,伊藤佑華 , 花井淑晃
第67回日本体力医学会大会会 日本体力医学会
開催年月日: 2012年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:岐阜
【背景】 アディポネクチンは、アディポネクチン受容体(AdipoR1)を介し骨格筋のミトコンドリア生合成を増加させることが知られている。骨格筋では、筋によって筋線維組成や基質酸化能及び安静時や運動時の動員様式が大きく異なるが、これら種々の筋の特性とAdipoR1の発現レベルとの関連については明らかになっていない。本研究では、AdipoR1の発現レベルが、筋の特性に貢献しているのではないかと考えた。 【目的】 筋線維組成や基質酸化能の異なる筋においてAdipoR1の発現レベルが異なるか否かを明らかにする。 【方法】 成熟雄性SD系ラットの下肢骨格筋(ヒラメ筋、長内転筋、腓腹筋、足底筋、長指伸筋)を麻酔下で摘出し、ホモジナイズ後、Western blot法によりAdipoR1タンパクの発現レベルを調べた。 【結果】 主として遅筋線維からなるヒラメ筋(85% 遅筋線維よりなる)では、他の筋と比較してAdipoR1の発現が高い傾向がみられた。一方、同一筋内で筋線維組成が大きく異なる腓腹筋の深層(50% 遅筋線維よりなる)と表層(100% 速筋線維よりなる)の比較では、有意な差はみられなかった。 【結論】 AdipoR1の発現は筋により異なったが、筋線維組成や基質酸化能との明確な関連性はみられなかった。
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インスリン様成長因子-1(IGF-1)受容体と骨格筋の収縮特性との関連性 国際会議
小畠一輝,吉里秀雄,高木裕士,花井淑晃
第67回日本体力医学会大会 日本体力医学会大会
開催年月日: 2012年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:岐阜
[背景] 筋肥大を誘発するような運動、あるいは成長ホルモン刺激により筋局所で発現するIGF-1は、主として蛋白同化作用の促進を介して筋肥大を誘発する。骨格筋は速筋線維と遅筋線維よりなるが、速筋線維は遅筋線維と比べて筋肥大時の肥大反応が大きいことが知られている。この収縮特性の違いによる筋肥大反応の違いに対して、筋局所でのIGF-1の発現レベルの違いや、その反応性に貢献するIGF-1受容体の発現量の違いが関与する可能性が考えられるが明らかでない。 [目的] 収縮特性の異なる筋局所におけるIGF-1及びIGF-1受容体の発現量が異なるか否かを明らかにする。 [方法] 被験動物として成熟雄性SDラットの下肢後肢筋(ヒラメ筋、足底筋、腓腹筋表層・深層、前脛骨筋表層・深層、長指伸筋、長内転筋)を麻酔下で摘出しホモジェナイズ後、タンパクをWestern Blot法、mRNAの発現をqRT-PCR法により評価した。 [結果] IGF-1 mRNAは骨格筋間では違いは見られなかった。我々の予想に反してIGF-1受容体の発現は、遅筋線維を多く含む筋で高い傾向が見られた。 [結論] IGF-1受容体の発現は遅筋線維が多く含まれる筋肉で多い傾向が見られ、筋の収縮特性が受容体の発現と関係している可能性が示唆された。
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骨格筋の収縮特性と核呼吸因子-1(NRF-1)の発現量との関係
増田佑貴,松原祐樹,花井淑晃
第67回日本体力医学会大会 日本体力医学会大会
開催年月日: 2012年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:岐阜
【背景】 核呼吸因子-1(NRF-1)は種々のミトコンドリア蛋白質をコードする遺伝子の発現を調節する転写因子であり、運動あるいはトレーニングで増加し、ミトコンドリア生合成の増加を介して筋の基質酸化能の向上に貢献することが知られている。骨格筋細胞は遅筋線維と速筋線維からなり、その構成比やミトコンドリア含量の違いから基質酸化能や収縮特性が筋により大きく異なり、また安静時や運動時の動員様式も大きく異なる。NRF-1はミトコンドリア生合成を介して、これらの筋の違いに関与している可能性が考えられるが、特性の異なる骨格筋間でNRF-1の発現レベルを比較した報告はない。 【目的】 様々な骨格筋間でNRF-1の発現レベルに違いがあるか否かを明らかにする。 【方法】 被験動物には成熟雄性SDラットを用いた。後肢筋(ヒラメ筋、足底筋、腓腹筋深層部・表層部、長指伸筋、前脛骨筋深層部・表層部、長内転筋)および心筋より総RNAを抽出し、qRT-PCR法によりNRF-1のmRNA発現レベルを評価した。 【結果】 NRF-1のmRNAの発現レベルは骨格筋間で違いが見られた。特に遅筋線維の割合が多い筋あるいは基質酸化能の高い筋で発現が高い傾向が見られた。 【結論】 NRF-1の発現は筋の収縮特性や基質酸化能に貢献している可能性が示唆される。
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一過性およびトレーニング後の高速ランニングにおけるラット骨格筋線維のEB染色性
呂宝龍,花井淑晃,吉里秀雄,吉村篤司
第67回日本体力医学会大会 日本体力医学会大会
開催年月日: 2012年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:岐阜
【背景】蛍光色素であるEB (Evans Blue)は、骨格筋細胞膜の損傷による透過性を示す指標として広く用いられている。これまで、薬物による筋損傷や筋ジストロフィーなどの細胞膜の透過性を調べる実験に利用されているが、一過性の運動やトレーニングの影響によるEB染色性の検討はみられない。
【目的】本研究では、一過性の高速ランニングやトレーニングの影響による筋線維内のEB染色性について検討することである。
【方法】トレッドミルによる高速ランニングは、分速40〜50mに達した時点でラットに1分間負荷し、計6セット実施した。一過性のランニングを負荷した群(12週齢:対照群)は、実験前に分速20m以下で5分間のランニングを1日3セット、計2日実施した。一方、トレーニング群(12週齢)は、4週間の間漸進的なインターバル形式でのランニングを実施した。EBは、高速ランニングを負荷する前日に腹腔内注入し、運動1日後に前肢および後肢の伸屈筋を摘出し、凍結切片作成後に蛍光観察した。
【結果】その結果、トレーニング群では、EB染色性を示す線維は、すべての筋群で極めて少なかった。一方、一過性の高速ランニングを負荷した群では、特に後肢屈筋群であるヒラメ筋にEB染色性を示す線維が多数観察された。
【結論】骨格筋線維のEB染色性は、トレーニングによって減じられるものと推察された。 -
Muscle contraction increases carnitine uptake via the cellular redistribution of OCTN2 国際会議
Furuichi Y, Sugiura T, Kato Y, Takakura H, Hanai Y and Masuda K:
American College of Sports Medicine 58th Annual Meeting American College of Sports Medicine
開催年月日: 2011年06月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
開催地:(Denver, CO, USA
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Interaction of myoglobin with mitochondria in skeletal muscles 国際会議
Masuda K, Yamada T, Furuichi Y, Takakura H, Hashimoto T, Hanai Y, Jue
European College of Sport Science 16th Annual Congress European College of Sport Science 16th Annual Congress
開催年月日: 2011年06月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
開催地:(Liverpool, UK
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Interaction of mitochondria and oxygen binding protein in skeletal muscles 国際会議
Yamada T, Furuichi Y, Takakura H, Hashimoto T, Hanai Y, Jue T and Masuda K
American College of Sports Medicine 58th Annual Meeting American College of Sports Medicine
開催年月日: 2011年06月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
開催地:Denver, CO, USA